わからない。

風の音が耳を心地いいほどに駆け抜け

煌めく日差しが肌に刺さる。

影が追いつき

夏間近の色彩が目の前を鮮やかな夏色へと移り変わる。

 

怖いくらいに清々しかった。

 

これを心から清々しく思たら。

願っても虚しいだけの思いを私はどれだけ抱えればいいのだろうか。

 

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私は過去が影響しているのか、それとも単に性格か。

昔からあまり人とつるむことが得意ではない。

どうやって深い親交関係を結ぶのかはわからないけれど、いつの間にか心を許した

1人や2人としか触れ合わないし交わらない。

そしてそんな自分を変えたいとも思っていない。

友達が多いからいい、少ないから悪いという訳ではないからだ。

でも彼女らは私とは大抵違う道を選んでいる。

だから、いつも温もりを感じる場所にいられる訳ではないのだ。

 

そうなると、自分のコミュニティの中に1人でいることになる。

そしてもちろんこの場所には多くの「他者」が存在する。

しかもあらゆる意味でハイスペックな。

頭脳明快、社交力、効率、記憶力、圧倒的な自信。

私の持っていないものを全て持っているような気にすらなってしまう。

 

私には理解しえない。

 

こんなポンコツ頭で、言葉を操ることしかできない人間には。

でも、裏を返せばそんなに悪い人間でもないのではないか。

ただ、単純すぎるだけ。自分に自信がないだけ。

その自信をどこから手繰り寄せるべきなのか、なんてわからないから苦しむのだけれど、

とにかくその場所で自分の居場所を見つけたいのに見つけることができない。

 

苦しい。

 

人生とは皮肉なものだ。

根本が自分の中にあることはわかっていても人の輪に入り込めない、その事実が

ひどく鋭い棘のごとく深く脆いところに突き刺さる。

でも。それでも人間は生きていかなきゃならない。

大好きなことをするためには耐えなきゃいけないんだろう。

そう考えられればいい。

でもそんなことを微塵もしていない人もいるはずだ。

どうして自分だけが、とどうしても思ってしまう。

 

 

自分でも思う。

正直めんどくさい人間だな、と。

自信がなくて、ぼやったくて。

そんなことはわかっている。重々承知だ。

 

それでも。

 

きっと。

 

 

 

きっと、

 

そんな私ですらも受け入れてくれる人を私は信頼するのだろう。

 

自分でもよくわからない。

 

 

けれど私は明日も生きていく。

自責の念に呪われても、とらわれても。

 

それだけやりたいこと、成したいことがあるから。

それだけの幸せを知っているから。

 

ありがとう、大好きな親友。

ありがとう、元気をくれる人。